誰しも一度は疑問に思ったことはないでしょうか?
「 なぜ空は青く、夕日は赤いのか? 」
科学に詳しい方は当然ご存知かもしれませんが…
「そんなこと考えたことない」という方が多いのではないのでしょうか?
そこで、私一応、理系大学卒業していますが分かりやすく原理を解説していこうと思います。
※あくまでも”分かりやすく”なので、難しい計算式などは省いています。
光の色
< 光の三原色 >
空が青く見える原理を理解するためには、まず”光”について知る必要があります。
下の図をご覧ください。
見たことある方もいると思いますが、この図は光の三原色を示しています。
光の三原色はRGB(赤 Red・緑 Green・青 Blue)で作られる色で、混ざると明るくなり白に近づいていく混色方法厳密には、光の三原色は”加法混色”で、色の三原色は”減法混色”になります。です。
※色の三原色と似ていますが、全く別のものなので注意してください。
光の種類
< 光は何種類あるの? >
γ線、X線 | およそ1pm~10nm | 例)レントゲン など |
紫外線 | およそ10nm~400nm | 例)ブラックライト など |
可視光線 | およそ400nm~700nm | 色彩 |
近赤外線、中赤外線、遠赤外線 | およそ700nm~1000μm | 例)リモコン、ヒーター など |
マイクロ波、電波 | およそ1000μm~ | 例)電子レンジ など |
可視光線(目に見える光)は、およそ400nm〜700nmの波長範囲の光であり、この範囲の光を人間の眼は感じることができます。
可視光線を色で表すと、紫、藍、青、緑、黄、橙、赤の7色(いわゆる虹色)に分けられており、人間は波長555nm付近の緑の光を最も強く感じます。
太陽の光は、白く見えますよね? それは、これらすべての色の光が含まれているということになります。(光の三原色,参照)
ちなみに、普段植物が緑に見える理由は、葉などに含まれる物質が他の光を吸収し、緑色の光だけが反射して、私たちの眼に届くからなのです。
空が青く、夕日が赤い理由
< 太陽の動き、光の向き >
日中は、太陽の高さは高く(南中高度)、太陽光は地球に向かって大気層にほぼ垂直の角度で入射します。
そして朝方や夕方はというと、太陽の高さは比較的低く、太陽光は地球に向かって大気層に浅い角度で水平方向に入射します。
< 光の散乱現象とは? >
光の行く先に存在する微小粒子等にぶつかることによって光の進行方向が不規則に変化する現象を光の散乱という
< それが空が青く、夕日が赤い理由と、どう関係あるの? >
日中は太陽が真上にあるので、地表に届くまでの距離が短いです。反対に、朝方・夕方は太陽が低いので、地表に届くまでの距離は長くなります。(上の図を参照)
この距離が重要で、
- 短い波長の光(ここでいう青い光)ほど、空気中の粒子にぶつかりやすいため多く散乱されます。
➡ 短い距離で多重散乱散乱された光は、その周辺の粒子により更にまた何度も散乱が繰り返されることするため、空は青く染まって見えます。
- 長い波長の光(赤い光)ほど、空気中の粒子にぶつかりにくく散乱を受けにくいため散乱量も少ない。
➡ 長い距離だと青い光はすぐ散乱してしまうが、赤い光は地表付近に到達するまでに散乱されず十分な量が残っているため、空は赤く染まって見えます。
今回お話しした、青い空と赤い夕日の原理は専門用語でレイリー散乱光の波長よりも小さい大きさの粒子による光の散乱のことといいます。
※ちなみに宇宙では、太陽の光が届いているにもかかわらず、空は真っ暗です。
これは宇宙が真空であるため、周りに粒子が存在しておらず、散乱が起こらないからです。
まとめ
- 赤い光のような波長が長い光ほどまっすぐ進み、青い光のような波長が短い光ほど、様々な粒子にぶつかって進路を曲げられ散乱する。
- 日中の空が青いのは、波長の短い青い光が散乱して、青く染まって見えるため。
- 朝焼けや夕焼けが赤いのは、太陽が地表から遠い位置になり、青い光はすぐ散乱して地表まで届かなくなってしまうため。
最後までご覧いただきありがとうございました。